QC検定3級/実践分野
QC的ものの見方・考え方
実践分野で最も多く問われる範囲です。個々の言葉を単独で覚えるのではなく、対になる言葉との違いで押さえると混ざりません。
誰のために作るのか
品質管理の出発点は「顧客が求めているものを作る」という立場です。これをマーケットインといいます。
反対に、作り手の技術や都合を優先して「作れるものを作る」立場がプロダクトアウトです。QC検定では、マーケットインが望ましい考え方として扱われます。
この考え方を社内に広げたのが「後工程はお客様」です。自分の工程の次に受け取る人を顧客とみなし、不適合品を流さない。組織の中の一人ひとりが品質に責任を持つ、という発想につながります。
問題への対応は3段階
3つの言葉の違いは頻出です。時間の前後で整理してください。
| 応急対策 | 原因が分からなくても、まず影響を止める処置。その場しのぎだが必要。 |
|---|---|
| 再発防止 | 原因を取り除いて、同じ問題が二度と起きないようにする。 |
| 未然防止 | まだ起きていない問題を予測し、あらかじめ手を打つ。 |
上流で作り込む
不適合品を検査で見つけて取り除くやり方は、コストがかかるうえに根本の解決になりません。設計や計画といった上流の段階で品質を作り込むという考え方を源流管理といいます。
「品質は工程で作り込む」という言い方もされます。検査は品質を作る活動ではなく、確認する活動にすぎない、という位置づけです。
事実で判断する
勘や経験、立場の強さで決めるのではなく、データという事実にもとづいて判断する。これを事実に基づく管理(ファクトコントロール)といいます。
そのデータを取る姿勢が三現主義です。現場に行き、現物を見て、現実を確かめる。報告書だけで判断しないという戒めでもあります。
限られた資源をどこに使うかを決めるのが重点指向です。影響の大きいものから手をつける。パレート図はこの考え方を図にした道具です。
ばらつきに注目する
同じ条件で作っても製品の値は完全には揃いません。このばらつきを認め、その大きさを数値でつかみ、減らしていくのが品質管理の中心的な仕事です。
平均だけを見て「規格の真ん中だから大丈夫」と判断するのではなく、どれくらい散らばっているかを必ず見る。この姿勢が、手法分野の標準偏差や工程能力指数につながっています。
よくある質問
マーケットインとプロダクトアウトはどちらが正しいのですか?
QC検定では、顧客の求めるものを作るマーケットインが望ましい考え方として扱われます。ただし実務では技術シーズから新しい価値が生まれることもあり、プロダクトアウトが常に誤りというわけではありません。試験では前者を基本と考えてください。
応急対策は悪いことなのですか?
いいえ。原因究明には時間がかかるため、まず被害の拡大を止める応急対策は必要です。問題は、応急対策だけで終わらせて再発防止に進まないことです。
「品質は工程で作り込む」とはどういう意味ですか?
検査で不適合品を取り除くのではなく、良品しか作らない工程にする、という考え方です。検査は品質を作る活動ではなく確認する活動なので、検査を強化しても品質そのものは上がりません。
読んだあとにやること
読んで分かった気になっても、手を動かすと止まります。この分野の練習問題で確かめてください。
関連する解説
解説と例題は学習用に当サイトが作成したものです。例題の数値はすべてオリジナルで、 過去問題(日本規格協会の著作物)の本文・選択肢・数値は使用していません。