QC検定3級/実践分野

管理と改善の進め方(PDCA・QCストーリー)

PDCAは改善のサイクル、SDCAは維持のサイクルです。この2つの違いと、問題解決を進めるQCストーリーの手順が問われます。

維持と改善は別のサイクル

管理には2つの側面があります。決めたやり方を守り続ける維持と、より良い状態に変える改善です。それぞれに対応するサイクルがあります。

PDCA Plan(計画)→ Do(実施)→ Check(確認)→ Act(処置)。改善を回すサイクル。
SDCA Standardize(標準化)→ Do → Check → Act。決めたやり方を維持するサイクル。

改善したら標準化して固める

PDCAで改善しても、そのやり方が定着しなければ元に戻ります。だから改善の最後には必ず標準化を行い、SDCAで維持する状態に移します。

「改善して、固めて、また改善する」という繰り返しが、階段を上がるように水準を上げていく——これが継続的改善の考え方です。PDCAとSDCAは対立するものではなく、交互に回すものです。

問題と課題の違い

言葉の使い分けとして問われます。

問題は「あるべき姿と現状のギャップ」です。すでに起きている悪さで、原因を取り除けば解決します。

課題は「ありたい姿と現状のギャップ」です。いまは困っていないが、これから目指したいこと。原因を探すのではなく、新しい方策を考えます。

このため、問題には問題解決型QCストーリー、課題には課題達成型QCストーリーと、進め方も分かれます。

問題解決型QCストーリーの手順

3級では、この順番と各段階で何をするかが問われます。

① テーマの選定 取り組む問題を選ぶ。重点指向で影響の大きいものから。
② 現状の把握 データを取って事実をつかむ。層別やパレート図を使う。
③ 目標の設定 「何を・いつまでに・どれだけ」を数値で決める。
④ 要因の解析 特性要因図で候補を洗い出し、データで確かめる。
⑤ 対策の立案と実施 真の原因に対する対策を打つ。
⑥ 効果の確認 対策前後を同じ指標で比べる。目標に届いたか確認する。
⑦ 標準化と管理の定着 効果があった方法を標準に落とし込み、維持する。

手順を飛ばすとどうなるか

よくある失敗は、②現状の把握と④要因の解析を飛ばして、いきなり⑤対策に飛ぶことです。原因が分からないまま対策を打つので、効くかどうかが運任せになります。

また⑦標準化を省くと、担当者が変わった時点で元に戻ります。QCストーリーの手順は、この2つの失敗を防ぐために順番が決まっています。

よくある質問

PDCAとSDCAはどちらを先に回しますか?

現状が安定していないなら、まずSDCAでやり方を決めて守れる状態にします。安定してからPDCAで改善に進みます。ばらついたままの工程を改善しても、効果があったのか判断できないためです。

問題と課題の違いが覚えられません。

「あるべき姿」=本来こうあるべきだったのに達していない=問題、「ありたい姿」=これから目指したい=課題、と分けてください。問題は原因を取り除く、課題は方策を作り出す、という進め方の違いにつながります。

QCストーリーの手順は暗記が必要ですか?

順番は問われるので覚える必要があります。ただし「現状を把握してから要因を解析し、対策を打って効果を確認し、標準化する」という流れは論理的につながっているので、意味で追えば丸暗記にはなりません。

読んだあとにやること

読んで分かった気になっても、手を動かすと止まります。この分野の練習問題で確かめてください。

この分野の練習問題を解く 公式をまとめて確認する

関連する解説

解説と例題は学習用に当サイトが作成したものです。例題の数値はすべてオリジナルで、 過去問題(日本規格協会の著作物)の本文・選択肢・数値は使用していません。